【18-79】黒看(ネタバレあり) ★★★★☆

ここ最近、何故か長期間映画館に行かない日々が続いていたが、久々に黒看を観に劇場へ。

看護師の麻間利江(山田)が務める病院に、夫に触れられると体中にじんましんが出てしまう乗田雪子(佐伯)が診察に訪れる。
同じころ、病院で不可解な出来事が起こっていた。看護師長の務目(広瀬)は、除霊のように看護を行う“黒看”の松友岬(百川)を呼ぶ。


初日舞台挨拶を観ようと思って先行プレミア上映をパスしたら、そのまま舞台挨拶なく上映が始まり1週間で終わるという展開になり、あわてて最終日に観に行きました。

この映画も、よくある「アイドル主演のC級ホラー」なんだろうなと思っていました。
今まで観てきた「この手の映画」の大半は「観なきゃ良かった」と思ってしまうくらいのクオリティで、毎度ここでの採点も辛いうえに、この映画の主演のAKB48「山田菜々美」とやらは全く知らない(もはや最近の48グループはほとんど知りません)という状態で、更に更に、この映画も最近よくある「クラウドファンディング」(要するに一般人からカンパを募る)で製作費を賄うという状況もありました。
もう典型的な「低予算+芝居経験の無いアイドル」=「クソC級ホラー」の図式に当てはまると思っていました。
また、監督の山田雅史がこれまで撮ったホラーも何本か観ているが、その採点は以下の通りなんです。
 ・ひとりかくれんぼ 劇場版 ★☆☆☆☆
 ・ひとりかくれんぼ 新劇場版 ★★☆☆☆
 ・×ゲーム2 ★★☆☆☆
 ・コープスパーティー ★★☆☆☆
 ・コープスパーティーBook of Shadows ★★☆☆☆ (2回目・アンリミテッド版:★☆☆☆☆
はい。もうね、スタジアムに阪神戦を観に行ったら阪神の先発がメッセンジャーだった時と同じくらいの絶望的な気持ちになる状況だったわけです。
前置きが長くなりました。とにかく、この映画に当たり要素は皆無と思っていたのですが、結果から言うと「思ってたよりも興味を持って観続けられた」という意外な結果でした。

この映画は、話としては割とシンプルなんです。
「旦那の元カノが、フラれた腹いせに硫酸を被って自殺未遂。その怨念が今の奥さんに向けられ、謎の病状となって表れる」という流れと「患者の妬みや患者の家族が抱く健常者への僻みなどを自らの体に吸い込む能力のある"黒看"」の2本柱で成り立っています。

舞台は病院内が多く、その画は終始薄暗い。見るからに不気味です。
でも、この映画は、例えば大袈裟な音響やビックリさせる演出で怖がらせるという事はあまりなく、「ホラー映画」というよりは「世にも奇妙な・・」系の話とも言えます。
序盤は奥さんの病状が何によるものなのか?という事と、新しく赴任した看護師が何かワケアリな感じだが、何だろう?という点を中心に進むので、まずまず興味を持って観続けられます。

結果、前者については前述の通り「元カノの怨念」という事でまずまずスッキリと落ちます。
※ここでその元カノも登場するんだけど、必要以上にモンスター的な描写をする事もなく、貞子的なキャラにもしていなかった事は個人的には評価します。

そして後者の方ですが、まあスッキリしません。
彼女は何でそんな「能力」を持っているのか?その能力を使って病院を渡り歩く理由は何なのか?といったキャラ背景も明かされなければ、ラストのあの後、彼女はどうなってしまったのか?どこへ行ってしまったのかも描かれません。
まあ正直言って、これにはモヤっとし過ぎるし、観終わった直後は「放置かよ!」少し憤ったりもしましたが、ふと「いや、話の内容自体が謎なんだから、なまじもっともらしい理由や"その後"を描くよりも、"彼女はいったい何者だったんだろう?"と謎のままにしておいた方がむしろ背筋が寒くなるって事で正解だったのでは?」と思うようになりました。
正確に言うと「謎」と言いつつ、今度は麻間利江が"黒看"になったという事から逆算すると、松友さんも元は普通の看護師だったのに黒看を引き継いだだけという推測が自分の中では成り立っているんですけどね・・・。

いつもは「怖ければOK」をモットーとしているので、そう考えると本作は「怖くは無い」という事で減点になるんですが、「奇妙なサスペンス」として割り切って観たおかげでまずまず楽しめました。
山田菜々美ちゃんも、芝居が上手いとは思わないけど、可愛らしい子で好感は持てました。
少なくとも山田ファンなら絶対に観るべき1本でしょう。(言うほど怖くないので、ホラー苦手でもギリギリ大丈夫と思う)

最後に、この映画は普通なら「渋谷ユーロスペース」で観るところ、地元横浜の「ジャックアンドベティ」で観ました。(バイクで20分ちょいくらい。最終日の金曜夜の鑑賞でした)
実はジャックアンドベティで観るのは初めてなような気がするんですが、もっと寂れたボロい所かと思っていましたが、まあ古いっちゃあ古いものの、思ったより場内は席数もあり、椅子もクッション良くて快適に観られました。
「金曜夜にアイドル主演のB級ホラーをジャックアンドベティで観る客は自分1人だったりして・・」と半分貸切を期待して行きましたが、どうしてどうして。お客さんは10人くらいは居ました。
この先も、潰れずに営業を続けてください!ジャックアンドベティさん!!

◆パンフレット:販売無し

黒看

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