8/5~8/6、唐松岳と五竜岳へ その2(五竜山荘~五竜岳山頂~遠見尾根)

つづき

2日目、8月6日(月)五竜山荘~五竜岳山頂~遠見尾根
(天気:霧と強風、山頂では一時晴れ、下山中は曇り)

コース・・・五竜山荘(5:10am頃出発)→五竜岳山頂(6:30am頃)→五竜山荘(7:40am頃到着、休憩)→遠見尾根→アルプス平のゴンドラ駅(1pm頃到着)→無料送迎バス(1日1回、1:30分発に乗る)→無料駐車場

早朝4時に起床。睡眠不足で頭はすっきりせず。。。
他の登山者も次々に起床し、登山の準備をしていました。
窓の外は霧に覆われて何も見えません。登頂は大丈夫かなあとちょっと不安に。。。
それに昨日よりも激しい強風が吹いていました。
登頂に不必要なものは荷物置き場に置いていきザックの中身を軽くしました。
朝食は自炊室で、持参したパンを食べました。カップ麺やアルファ米を食べていた登山者もいました。
(水は無料です。)

5時頃に山荘の外に出たのですが。。。ものすごい強風と霧で数メートル先しか見えません。
どうしたものか少し悩みましたが、とりあえず出発することにしました。
重たい脚を左右に動かしながら歩いていると、強風で寒さを感じ上下カッパを着ることにしました。
岩場や山頂が強風と横殴りの雨だったら。。。非常に危険だなあと不安を感じましたのでその時の状況次第で途中で引き返すつもりで進んでいくことにしました。
まだ私の頭がぼーっとしていたのと脚が重く感じて、亀さんのようにスローモーションで歩いていきました。
後から何人もの登山者が私たちを追い抜いていきました。
両側が何もない峠のようなところを通過中、強風に吹き飛ばされるかと思いました。
そんな時はへっぺりごしのがに股で踏ん張りつつ進みました。幸い、山頂付近は雨は降っていないようでした。しかも上に行けば行くほど霧が消えていたのです。重たい雲(霧)は山頂まで上昇できないようです。下の方で暴れていました。
山頂までのコースの中間頃から岩場が始まりました。
幸い、岩場ではそれほど激しい強風は吹いていませんでしたのでラッキー!なんか不思議な感覚です。
岩場をほんの少し進むと、乗り越えるべき、ほぼ垂直の岩壁がありました。しかもそこには鎖はないのです。
どうして鎖がないの?と不満を感じながら、牛首の終わりのころにあった岩壁を思い出しながら。。。鎖があっても役に立たないのかもしれないことに気が付きました。
慎重に岩壁を登り、無事に超えました。ここが一番の難所です。
岩場では登頂した登山者たちとすれ違いました。登頂した彼らは気分爽快という感じでした。
幸い、山頂の天気は大丈夫のようでした。
その後も鎖場が何カ所かありましたが、無事に超え、山頂とキレットの分岐点まで到達しました。
そこから前方に山頂が見えていました。数人の登山者が山頂で佇んでいるのも見えました。そこには霧もありません。空には青空も見えていました。一時的に雲が切れ、遠くの山々(特に剣山が印象的)が見えてきました

そして、無事、登頂!
山荘から登山道の途中までの天候は強風と霧で酷かったのですが、山頂は風も比較的穏やかで青空も見えていたのですから不思議です。
山頂では他の登山者が指さしていたところにブロッケン現象が見えていました。不思議な光景でした。
きっと頑張って登ってきた登山者に山の神が祝福してくれたのだろうと思いました。山の下の方は強風が吹いているのに山頂は穏やかなのです。いつのまにかぼーっとしていた頭がすっきりとし脚の重さもなくなっていました。

山頂で感激した後に、下山開始。

岩場の下山は上りよりも注意しなければなりません。足を踏み外さないようにゆっくり下りていきました。
下から登ってくる登山者とすれ違いながら順調に下山していき、あの岩壁の難所まで到達しました。
岩壁をゆっくり後ろ向きで下っていきました。他の登山者たち(登頂中)が私たちが下りるまで下で待っていてくれました。
岩場を過ぎると再び強風と霧の悪天候でした。滑りやすい砂状の斜面が続くので足を滑らせないように慎重に下山しました。
そして、無事、7時40分頃に山荘に到着しました。山荘周辺では徐々に霧が消え、晴れ間も見えていました。
この時、五竜岳に無事に登頂できて本当によかったと思いました。

すぐに山荘の中に入り、荷物置き場に置いてあった荷物をザックに入れ、水を用意して下山の準備をしました。出発前に山荘で売っていた「山が好き、酒が好き」の布袋を買いました。酒は飲まないのですが、五竜山荘の記念に。背中に「山が好き、酒が好き」と書いてあるTシャツが人気のようです。

8時15分頃に山荘を出発。最初に山荘の裏にある白岳を上ってから下ります。
ここは遠見尾根です。(この尾根がこれほど長くて疲れるとは思いませんでした。)
白岳を下っている時、下山道の左下が低木に覆われた絶壁だったのですが、そこから小さな野生の猿が2匹、絶壁に生えている枝から枝へジャンプしていたのを見かけました。こんな絶壁でも猿たちは滑落せずに暮らしているんだなあと感心しました。
しかし感心しているのも束の間。。。すぐに下山道にも岩場(鎖場)があることを知りました。しかも数ヵ所。
各岩場を注意深く下りていきましたが、最後の岩場は鎖が2本も垂れ下がったつるつる斜面でした。

(後に他の登山者から聴いたことなのですが、前日(土曜日)、一人の登山者がこのコースを下山中に、最後の岩場を過ぎたあたりで足を滑らせ滑落したそうです。ヘリコプターが上空を旋回しながら遭難者を探していたそうです。下山道脇の斜面は急斜面ですから滑落したら大変です。その後、どうなったかは分かりません。助かったことを祈ります。きっと遭難者は岩場を終えてほっとしたのかもしれません。そういう時に事故が起きるので最後まで安心できないのが登山です。)

岩場の次は階段。その次は滑りやすい砂状の道。しかもピークがいくつもあるので何度も登り返しをしました。
遠見尾根は(山荘を出発してから)最初の3分の1の区間に岩場があり険しいです。その後はアップダウンを何度も繰り返す長いルートです。途中に小さな池もありますし低木の美しい場所も続きます。
また、途中に遭難者たちの碑(ケルン)がありましたが、彼らは20年くらい前の冬にこの尾根を上って滑落したようです。
下山道の周辺は低木が茂っているため、空は曇っていたのですが、ちょっと蒸し暑く感じました。
遠見尾根は、下山するよりも、上る方が大変だと思います。それでも、ここを上ってくる登山者に何度も出遭いました。すごいです!
途中、何度か休憩を取り、山荘で用意してもらったお弁当を食べてエネルギー補給をしました。
すれ違う登山者たちは五竜岳あたりの天気を気にしていました。この日から晴れの天気が終りましたから。

山荘を出発してから約4時間40分後に展望台のようなところに到着。やっと下界(白馬村)が見えてきました。リフトやゴンドラの駅も見えてきました。しかも展望台からさらに下ると美しい湿地帯のような植物園があったのです。癒されました。そこの木道を歩いてリフト駅を通りすぎ、ゴンドラ駅まで坂を下っていきました。
午後1時頃にゴンドラ駅に到着。トイレ休憩後にゴンドラに乗り、とおみ駅まで下りました。

とおみ駅では(八方駅の駐車場に戻るために)タクシーを呼ぼうと、うろうろしていたところ、五竜山荘で出逢ったご夫婦にばったり出会いました。彼らは6時半ころに山荘を出発して下山したそうですが、丁度、1時半に無料のシャトルバスが出発するということで(無料のシャトルバスは1日1回しか走っていません。)、昼食を食べた後にシャトルバスを待っていたようです。私たちもタクシーを呼ばずに、バスに乗車することにしました。助かりました。
今回の登山も運が私たちの味方をしてくれました。山の神に感謝し大満足の登山となりました!

八方の登山口から唐松岳山頂までの登山道はよく整備されており景色も最高ですしとても良かったです。唐松岳を一泊で登るコースはお勧めです。
ただ。唐松山荘から五竜山荘の稜線、五竜山荘から五竜岳山頂、そして遠見尾根のコース(或いは逆回り)は、やはり慣れていない方にはお勧めできません。

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