拝啓天皇陛下様(1963年):WOWOW録画

拝啓天皇陛下様

WOWOWで“特集:渥美清生誕90年”が始まる…寅さん、生きてたら90歳なんだ。亡くなってからもう22年、68歳で亡くなってるんだけど…寅さんの役のイメージが強すぎて、“そんなに年いってる”感じがしなかったもんなぁ~。それにしても、渥美清の特集で、あえて寅さんをはずしてくるあたりのWOWOWの拘りはさすが(過去に一挙放送やってるしな)…今回は全5本のラインナップを追いかけるつもり。本日は特集放送のトップバッターを務める「拝啓天皇陛下様」だったが、この作品…オイラは過去に鑑賞経験があり、このブログでも感想を取り上げていた。

家族と死別し、一人寂しく生きてきた、山正こと山田正助。昭和6年、彼は初年兵として軍隊に入隊。軍隊は三度のメシにありつける上、棒給も貰え、そのうえ遊郭では“兵隊さんは半額”ときている。山正にとって軍隊はまさに天国。任期を満了し、一度は除隊する山正だったが、日華事変が始まると、喜んで軍隊に戻ってきた。そのうちに戦争が終わるという噂が流れ、軍隊を離れたくない山正はあわてて最愛の天皇陛下に“もっと軍隊においてくれ”と手紙を書こうとするのだが…初年兵時代からの戦友である棟本博に止められ、思いとどまる。

過去のブログ記事を振り返ってみると、今から約13年前、2005年3月に…中古レーザーディスクで本作を鑑賞していた。あの頃は、近所のブックオフに中古LDコーナーがあって、格安でよく掘り出し物を見つけたもんだ。ブックオフからLDとVHSコーナーがなくなってからもだいぶ経つなぁ~…最近は、家からちょっと離れた所にあるハードオフに行かないとない。えーと、作品の方の感想ですが、その13年前、初見時の感想を要約すると…戦争映画版“男はつらいよ”かと思いきや…戦場に寅さんが紛れ込んだら和製“フォレスト・ガンプ”になったでした(笑)

いや、実際は“そんな奇麗にまとめてない”…上の文言は、今思いついたんだけど、似たような感想を語ってます。映画を見直す前は渥美清の喜劇だってことくらいしか覚えてなかったけど…本編を見始めると、色々と展開を思い出してくる。過去の感想とだいたい重複しちゃうんだけど…当時の日本が置かれていた状況を、時に面白おかしく描きながら、戦争というものがもたらした悲劇もちゃんと伝わってくる。戦前、戦中の日常を一般人の視点で描いたのがアニメ映画「この世界の片隅に」なら、兵士の視点で日常を描いているのが本作のような作品かな?

渥美清が演じる山正という男はキャラクター的には、本当に寅さんのように、“ダメ男”なんだけど、どこか憎めない部分がありまして…色々と応援したくなってしまう。特に、長門裕之演じる戦友の棟本との関係が魅力的…大喧嘩して決別しても、いつの間にか仲直りしている2人の強い絆がたまらなく愛おしい。寅さんって…ある意味、究極の“妹萌え”映画だと思うんだけど、本作は今風の“腐女子”目線でも楽しめるのではないかと、女性に薦めてみたい。タイトルに“天皇陛下”なんて入ってる作品をそんな目で見るのもちょっと不謹慎な気がするけど…。

でも…本編の中には、“下ネタ”で笑いをとるような場面もいっぱいあるので、大丈夫じゃないかな?戦争というものをドタバタな喜劇で笑い飛ばしてしまう一方で…最後で“人間の命”の儚さをしっとりと伝える。やっぱり過去の感想にも書いてる事なんだけど…寅さんがハブに噛まれて命を落とす、テレビシリーズ版「男はつらいよ」あたりもダブらせたくなるんだよなぁ。過去に鑑賞経験があるのはこの1作目のみ…明日の特集ではシリーズ2作目「続・拝啓天皇陛下様」の放送があるので楽しみなんだけど、キャラクターやストーリーに繋がりはないらしい。


監督:野村芳太郎
出演:渥美清 長門裕之 左幸子 中村メイコ 藤山寛美 山下清 高千穂ひづる 西村晃


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