リバイアサンX 深海からの襲来(2016年)

リバイアサンX 深海からの襲来

「X-DAY 黙示録」と同じWOWOWの“未知の襲撃者 SFホラー特集”でエアチェックした作品の消化を続ける…ということで、2本目に鑑賞したのは「リバイアサンX 深海からの襲来」。Amazonの商品説明にも書いてあったけど、80年代後半に「リバイアサン」という当時の“深海モンスター・ホラー”ブームを牽引した代表的な作品があるんだけど…それとはまったく関係がない作品。ただ、なまじっかそんな知識を持っていると、「リバイアサン」系の海底基地を舞台にした作品を想像しがちだが、良くも悪くも期待を裏切ってくるのも確かでして…意外と面白い。

海洋生物学者オリーブ・クラウンは、フレッチャー博士が開発した潜水機材の実験に志願し選ばれる。潜水服を着たオリーブは、海の底へとダイブするのだが…水深460メートルの場所で触手を持った謎の生物に襲われ、気を失ってしまう。仲間の手によって船上に引き上げられたオリーブ…命は助かったものの、記憶が混濁。さらに機材を壊した責任をとらされ、フレッチャー博士から解雇を言い渡される!諦めきれないオリーブは、破損した潜水服を調べ、付着していた卵のようなものを勝手に持ち帰り、恋人マットと同居する家で、密かに監察を始める…。

同じ特集の「X-DAY 黙示録」が“これでもかと、大量にモンスターを見せる”作品だったが…こちらはまったく正反対、“なかなか見せないで引っ張る”という典型的なホラー演出。いや、けっこう画面には映るんですよ…でも触手とか尻尾とか、一部分をクローズアップした映像が多く、なかなか全体像が見えない。WOWOWのあらすじには“タコのような触手を持った巨大な生き物”と書かれているが、卵から孵ったその物体は、タコにもイカにも見えるし、カットによってはツチノコっぽかったりも。ちなみにWOWOWの解説ページの掲載写真は完全にネタバレ!

初っ端でミスをして仕事をクビになった研究者のヒロインが、勝手に研究対象の怪物(卵)を自宅に持ち帰り、同居する恋人や遊びに来た妹にも黙って飼育を続けるんだけど…最初に海底で襲われたほか、自宅に帰ってきた直後にも、怪物に変な液体をかけられてしまい…どんどんおかしくなっていくというのがメインストーリー。最初は“寄生”されたのかなって思ったけど…どちらかというと“感応”とか“同期”に近いのかな?次第に、怪物に対し母性本能が目ざめ、それ以外の事柄は眼中になくなる。なんとなく“パトレイバーの廃棄物13号”を思い出す。

怪物による何らかの攻撃に起因しているものと思われるが…本作の方が狂気に囚われていく様も凄まじい。ヒロインが顔面に液体をぶっかけられた時は…もうロックバンド“KISS”のメイクみたいになってて、それだけでホラー顔。やっぱり怪物に襲われた影響で、“やたらと飯をドカ食い”し、その後、吐き気を催して、便器を抱えて“イカスミみたいなゲロ”をゲーゲー吐くんだけど…見てるこちらも気持ち悪くなってくる。ヒロインの変化はその後も顕著で、マッドな行動がエスカレート…生きた人間を怪物の餌、生贄にするため、色々な人を襲い始めます。

恋人や妹という人間関係も後半では重要な要素になり、“この人がここで…”って、けっこう“ビックリな展開”なんかもありますよ。海洋生物ホラーなんだけど、ほとんどの展開は家の中で起きると…低予算映画、B級映画には違いないんだろうけど…同類の雑なアメリカ映画と比べると、映画的な演出がしっかりしていて、そのあたりは本作がイギリス映画であるというのが大きいかも?画面サイズがシネスコだったりするので、それなりに重厚さも感じさせた。ヒロインのマッドな演技が最高潮に達するあたりは、アナクロだけどエログロ描写も頑張っている。

あとは、怪物の全体像がちゃんと見れるのか、どこで見れるのか…っていうのもあるんですけど、前述の通り、WOWOWの解説ページの写真で“一番オイシイ場面”が載っちゃってまして、掲載する写真を選べよって思うのでした。作品の情報を調べようとして、ググったりした時に…をWOWOWのページがヒットしても、アクセスしない方がよろしいかと。モンスターと戦ったり、倒したりっていう話ではなく、登場人物の精神面中心に物語が進んでいくあたりは、WOWOWの解説によるとラヴクラフトの影響ではないかと。硬派なホラーファンほど楽しめるかも。


監督:スチュワート・スパーク
出演:アンナ・ドーソン ミケイラ・ロンデン ダニエル・S・スレイス ジョニー・ヴィヴァッシュ ザッカリー・リー


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