さよならの朝に約束の花をかざろう(2018年)

さよならの朝に約束の花をかざろう

【鑑賞日:2018年2月24日】

今月の前半はやたらかっ飛ばして劇場に足を運んでいたので…真ん中はすこしばかりセーブ…めずらしくシネプレックスの会員デーも2週連続で行かなかった。でもって、今日は12日ぶりに新作映画を劇場鑑賞…109シネマズ湘南まで遠征し公開初日のアニメ映画を2本ハシゴ。まずは温存しておいたポイントを消化し脚本家・岡田麿里の初監督作品「さよならの朝に約束の花をかざろう」を鑑賞。ついでに席が空いていたので、会員特権の通常料金で“エグゼクティブシート”も利用…確かに足も延ばせ、見やすい席だが、周りにマナーの悪い客が多かった。

10代半ばで外見の成長が止まり、その後何百年もの長い寿命を生きるイオルフの民は、ヒビオルと呼ばれる布に日々の出来事を織り込みながら人里離れた土地で暮らしていた。両親のいない少女・マキアも親友のレイリアやクリムと楽しく過ごしてはいたが、その一方で孤独感も抱いていた。ある日、イオフルの長寿の血を求めてメザーテ軍が攻め込んできてて、レイリアら女性が連れ去られてしまう。運よく逃げ延びたマキアは、戦禍に見舞われた下界の村で、親を失った赤ん坊を発見!赤ん坊にエリアルと名付けて、自分が母親になることを決心する!

不老不死ってわけじゃないんだろうけど…外見が“美少年・美少女”のまま、何百年も生きる不思議な民の少女が主人公…同族の人たちが、なんかみんなハガレンのエドみたいに見えるのは気のせいか?(笑)そして、その主人公が、敵の侵略を受けたどさくさにまぎれて、一般人が住む外界に飛び出してしまい、偶然、戦災孤児の赤ん坊を発見、母性本能が目覚めてしまい、母親役を買って出る。不死者と一般人の悲恋みたいな物語は、よくあるパターン…「ワンダーウーマン」だって似たような設定。でも、そこが恋人関係じゃなくて、親子というのが斬新。

見た目も、中身も少女なマキアが、赤ん坊のエリアルを必死になって育ててる姿は…「機動戦士Vガンダム」のシャクティとカルル(やっぱり戦災孤児の子供を、ヒロインがずっと世話してる)に似てるなと。いや、もっとリアルな親子の愛情や育児にまつわる問題が描かれているあたりは…“未来からやって来た自分の子供”というSF設定があったものの、「ガンダム」シリーズと同じロボットアニメの老舗サンライズが手掛けた名作「ママは小学4年生」を彷彿とさせる内容かもしれん。あといつまでたっても“若くて可愛いママ”というマザコンにはたまらんファンタジー。

っていうか…息子とは別に、そんな特殊なヒロインに恋い焦がれる異性(普通の人間)だって現れたりするんだけど、数年後に再開しても“あの時のまんま”というシュチエーションに、どうしても“じんたんとめんま”を重ねたくなったりもする。どんどん息子の方が成長していってしまう…それだけで、最初から“悲しい結末”を予感させる。さすが、今までも問題作を連発してきた岡田麿里だけあり、絵柄は可愛らしく、そして美しいんだけど、ちゃんと“生と死”や“性”というものが生々しく描かれ、残酷な展開もいっぱい盛り込まれているのはさすがだなと思う。

見た目は美女だけど…何百年も生きてる“長老”が出てくるんだけど、屈んだ時に、スリットから見える生足が妙に艶っぽい、っていうかエロスを感じる。きっと、この民たちはノーパンじゃないかなとか、そういう妄想が膨らむんだよ。アニメのキャラクターだけど、エロスを感じるって、この映画ではけっこう重要なポイントだと思うんだ…っていうか、岡田麿里の脚本って今までもそうだったじゃん。“ここさけ”だって…いきなり冒頭から“父親がラブホで浮気する話”だったし、そういうところで、アニメやファンタジーなのに、下手な実写映画よりリアルを感じるのだろう。

でもね、あの設定、シュチエーションで想像していたよりも…きちんと爽快感があるのよ。友情的なものも描かれていたりして、“あの花”の時のような号泣とは違う種類の感動が味わえるだろう。本当のラストは…最近、どこかのファンタジーラブストーリーで、似たシュチエーションを見たけどな、でも…本作では安っぽいラブストーリーではないというのがやっぱり大きいですね。現実では、どんな理由であれ、先に子供が亡くなると“親不孝”なんて言われたりもするけど…きっと本作のヒロイン、マキアは何かを悟って、そういうものも乗り越えたに違いない…。


監督:岡田麿里
出演:石見舞菜香 入野自由 茅野愛衣 梶裕貴 沢城みゆき 細谷佳正 日笠陽子 杉田智和 平田広明


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さよならの朝に約束の花をかざろう 公式美術画集






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